〈アートとその分身〉人間/人形の曖昧な境界
概 要
リサーチ・フレーム 〈アートとその分身〉 人間/人形の曖昧な境界
「人形」は人間/モノ、人間/機械、人間/至高的存在の間に存在し、またその両者にまたがって現象する。我々は、古来、人形に人間を演じさせること、人間が人形を演じることに憑かれ、魅せられてきました。本活動は、A)バレエの中の人形から人間を考える、B)人形の音楽劇を創る、C)人形浄瑠璃を聴くための最適な「場」を探るという三つの方向から、数年後の舞台制作を目指すものです。
A)テクノロジーと人間の関係についてリサーチし、人形を呼び物としたバレエ作品を現代の視点からリメイクする可能性を探ります。
B)『ドン・キホーテ』に基づく人形音楽劇「ペドロ親方の人形芝居」(マヌエル・デ・ファリャ)を浄瑠璃人形と共に上演する演出プランの可能性について次の各段階を経て、考えてゆきます。①演出担当のいいむろなおき氏と共に行うワークショップ、②人形遣いについて能勢人形浄瑠璃鹿角座の皆さんと行うワークショップ。
C)文楽座の技芸員による語りと三味線のワークショップと、目の見えない方と共に暗闇で浄瑠璃を「聴く」体験を通して、浄瑠璃のインクルーシブな上演設計を考えます。